理学療法士・作業療法士の年収は?平均額と収入を上げる5つの方法

理学療法士・作業療法士として働いていると、「自分の年収は平均より高いのか」「このまま続けて収入は伸びるのか」と気になることがあります。

結論からいうと、厚生労働省のjob tagに掲載されている年収の目安は443.6万円です。ただし、この数字は理学療法士や作業療法士などをまとめた職業分類の統計であり、すべてのPT・OTにそのまま当てはまるわけではありません。

実際の年収は、勤務先、地域、経験年数、役職、賞与や手当によって変わります。平均額だけで一喜一憂するよりも、自分の職場で今後どれくらい伸びるのかを確認することが大切です。

目次

理学療法士・作業療法士の平均年収は443.6万円

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、令和7年賃金構造基本統計調査をもとに、理学療法士・作業療法士などの年収を443.6万円、平均年齢を36.2歳としています。

項目参考値
年収443.6万円
平均年齢36.2歳
月間労働時間157時間
一般労働者の時給換算2,282円
出典:厚生労働省 job tag(令和7年賃金構造基本統計調査をもとに作成)

ここで注意したいのは、統計上の職業分類です。job tagの賃金データは、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士などを含む区分をもとにしています。そのため、443.6万円はPTだけ、あるいはOTだけの厳密な平均ではなく、相場を把握するための目安として見るのが適切です。

また、令和6年度のハローワーク求人統計では、求人賃金の月額は理学療法士が27.0万円、作業療法士が26.3万円です。これは現在働いている人の平均月収ではなく、求人票に示された賃金の目安なので、年収とは分けて考えましょう。

PT・OTの年収に差が出る5つの要因

1.勤務先と運営母体

病院、診療所、介護施設、訪問分野など、働く場所によって給与体系は異なります。同じ施設種別でも、医療法人、社会福祉法人、株式会社など運営母体が違えば、基本給や賞与、退職金の設計も変わります。

2.地域と求人需給

地域によって求人の数や給与水準、生活費には差があります。提示年収だけでなく、通勤時間、住宅手当、休日数まで含めて比較する必要があります。

3.経験年数と昇給制度

PT・OTは、資格を取った直後の給与が極端に低いとは限りません。一方で、毎年の昇給幅が小さく、数年後に「思ったほど増えていない」と感じることがあります。私自身も、働き始めた頃は周囲と比べて悪くないと感じましたが、年数を重ねるほど昇給の仕組みを見る重要性を実感しました。

4.役職・担当業務

主任や管理職、教育担当、組織運営に関わる役割が評価される職場もあります。ただし、責任だけが増えて手当が見合わない場合もあるため、役職名ではなく手当額と業務範囲を確認しましょう。

5.賞与・手当・残業

月給が同じでも、賞与、住宅手当、扶養手当、残業代、退職金によって年間の収入は変わります。転職時は月給だけで判断せず、想定年収の内訳を確認することが欠かせません。

理学療法士・作業療法士の給料が伸びにくいと感じる理由

医療・介護分野の事業所は、診療報酬や介護報酬の影響を受けます。個人の努力だけで売上を大きく伸ばしにくく、給与へ反映できる幅にも限界があります。

また、経験年数が増えても担当できる患者数が何倍にもなるわけではありません。専門性が高まっても、それを評価する制度が職場になければ、資格取得や勉強がそのまま昇給につながらないこともあります。

だからこそ、「頑張れば自然に給料が上がる」と待つのではなく、今の職場の昇給表、役職手当、評価制度を具体的に確認する必要があります。

PT・OTが収入を上げる5つの方法

1.給与の内訳と昇給上限を把握する

まずは給与明細と就業規則を確認し、基本給、資格手当、役職手当、賞与の算定方法を整理します。上司に確認できる環境なら、どの役割や評価が昇給につながるのかを聞いてみましょう。

2.管理・教育など評価される役割を担う

後輩教育、学生指導、業務改善、チーム運営などは、臨床以外の価値を示す機会になります。ただし、無償で仕事を抱え込まず、その役割が人事評価や手当にどう反映されるかを先に確認してください。

3.専門性を職場の需要と結びつける

資格は、取得しただけで自動的に年収を上げるものではありません。職場が求める領域と結びつき、患者対応、教育、加算、組織運営などへ活かせると評価されやすくなります。

資格取得にかかる費用と時間は、理学療法士はコスパが悪い?学費・年収・将来性から考える記事でも整理しています。

4.転職市場で自分の相場を確認する

すぐに転職するつもりがなくても、同じ地域・経験年数の求人を見れば、自分の給与が相場から大きく外れていないか確認できます。基本給だけでなく、賞与実績、休日、残業、退職金まで比べましょう。

※現在はPTOT人材バンクの公式サイトへ案内する通常リンクとして管理しています。求人の条件やサービス内容は、公式サイトで最新情報をご確認ください。

どのサービスを使うか迷ったら、「採用する側」としても各社と付き合ってきた経験をもとにした理学療法士の転職サイト・エージェント本音比較を参考にしてください。

5.本業を守りながら副収入を作る

勤務先の規定を確認したうえで、休日の非常勤勤務や、自分の経験を活かせる副業を検討する方法もあります。収入源が一つ増えると、本業の給与だけに焦って焦る必要が減ります。

始め方に迷う場合は、理学療法士におすすめの副業副業を無理なく続けるコツを参考にしてください。

年収だけで転職を決めない

年収アップは大切ですが、仕事内容、休日、通勤、教育体制、人間関係とのバランスも欠かせません。年収が少し上がっても、残業や負担が大幅に増えれば、長く続けにくくなります。

そして、年収への不満の裏に「いまの職場への消耗」が隠れていることもあります。心当たりがあるなら理学療法士を辞めたいあなたへで、悩みの正体から整理してみてください。

また、PT・OTの将来性に不安がある方は、理学療法士の将来性と今からできる対策もあわせて確認してください。職能団体への加入を考えている方には、理学療法士協会へ入るメリット・デメリットも役立ちます。

理学療法士・作業療法士の年収に関するFAQ

理学療法士・作業療法士の平均年収はいくらですか?

厚生労働省job tagでは443.6万円です。ただし、PT・OTなどを含む職業分類の統計なので、個別職種の厳密な平均ではなく参考値として見てください。

経験年数が増えれば年収も上がりますか?

昇給する職場は多いものの、上がり幅は勤務先によって異なります。経験年数だけでなく、昇給表、評価制度、役職手当を確認することが大切です。

年収を上げるには転職が必要ですか?

必ずしも転職が必要とは限りません。現在の職場で役割や評価を見直す方法もあります。まず求人と比較して自分の相場を把握し、仕事内容や休日も含めて判断しましょう。

資格を取れば給料は上がりますか?

資格手当がある職場なら上がる可能性がありますが、取得だけで昇給が保証されるわけではありません。職場の需要や評価制度と結びついているかを事前に確認してください。

まとめ

  • 公的統計による年収の目安は443.6万円
  • 職業分類をまとめた数値なので、PT・OT個別の厳密な平均ではない
  • 勤務先、地域、経験、役職、賞与・手当で年収は変わる
  • 現在の昇給制度と転職市場の相場を確認してから行動する
  • 本業の役割、転職、副業を組み合わせて収入の選択肢を増やす

平均年収は、自分の現在地を知るための一つの材料です。数字だけで悲観せず、まずは給与の内訳と今後の伸びしろを確認し、自分に合う方法を一つずつ選んでいきましょう。

参考資料

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この記事を書いた人

リハ助マンのアバター リハ助マン 現役理学療法士(運動器認定PT・ケアマネ)

理学療法士歴15年以上の現役PT。臨床・訪問リハビリ・後輩教育・実習指導を経験し、運動器認定理学療法士・ケアマネジャーの資格を保有。本業のかたわらアルバイト・ブログ・Web制作などの副業を実践中。理学療法士の収入・キャリア・働き方を、経験にもとづいて本音で発信しています。

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